2023.05.15更新日

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仮面浪人で医学部合格を目指すときのポイントを紹介

医学部受験において、志望校に合格するためには様々な方法があり、「仮面浪人」もその方法のひとつです。普通の浪人生でも難易度が高いと言われる医学部受験は、大学に通いながら受験勉強をする「仮面浪人生」にとって、さらに高い壁となることは明らかです。そんな状況下でも医学部合格を目指すことはできるのでしょうか? 本記事では、仮面浪人で医学部合格を目指す際のメリットやデメリットと共に、どのように勉強すれば合格を狙えるのか、そのポイントについてもご紹介します。

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1.医学部の仮面浪人とは?

仮面浪人とは、志望する大学や学部に合格できなかった場合、一旦それ以外の学部や大学に入学し、入学した大学に通いながら志望校合格に向けた受験勉強を続ける受験生のことを指します。

例えば、志望している医学部を受験したが不合格となってしまったので、滑り止めで受けていた他大学もしくは他学部に入学し、その大学の授業を受けつつ、翌年の入試での医学部合格に向けて勉強を続けるケースです。もしくは、医学部以外にも志望している学部があり、両方の学部を受験して医学部以外の学部に合格し、合格した学部に通ったが、やはり医学部に行きたい気持ちが強く、再受験を目指すというパターンもあります。また、進学した大学を休学する人がいたり、出席する授業を必須科目のみに絞る人がいたりと、それぞれの事情によって「仮面浪人」にも様々な形が存在します。

2.仮面浪人のメリット

仮面浪人の最大のメリットは、大学に籍を置いたまま医学部を再受験できることです。再受験であれ不合格の可能性なくなりません。万が一に合格できなくても、在籍している大学で卒業単位さえ取れれば「大卒」という肩書きを得ることができるのは最大の魅力です。

「仮面浪人」のもうひとつのメリットは、大学はコミュニティが多いことです。医学部を目指す際、その受験の難易度の高さから多くの場合、予備校での勉強漬けの日々を送ることになります。そのため、孤独を感じやすく、ストレスも溜まってしまうので、勉強に対する意識が下がってしまうことも少なくありません。その点、「仮面浪人」は大学に通い、友達と過ごす時間を得ることでリフレッシュする機会があります。気持ちの切り替えを少しずつ繰り返した結果、受験勉強へのモチベーションを保ちやすくなります。また、在籍している大学で取得した単位は、志望校に合格した場合そのまま持ち越す事ができる場合もあるので、大学で過ごす時間は無駄にはなりません。また、状況によっては目指していた医学部ではないけれども、大学に通い始めてみたら思いのほか楽しく、ここで引き続き頑張ろうと思える人もいるかもしれません。そういった点も仮面浪人のメリットと言えるでしょう。

3.仮面浪人のデメリット

仮面浪人にはデメリットもあります。一番のデメリットとなるのは、やはり経済的な負担です。大学に入学すれば入学金が、大学に通うなら入学金に加え授業料の支払いが発生します。実家を出て生活をする場合には、さらに一人暮らしの費用もかかります。そういった費用の負担者である保護者は、そのまま今在籍している大学に通い続けて欲しいと願う場合も少なくありません。そのため、仮面浪人を希望する場合には、まずは保護者の理解を得ることが必要になってきます。

次に、仮面浪人は大学の授業やその勉強が受験勉強の負担になることも大きなデメリットです。特に大学1年生は受験勉強に集中できないことが多いでしょう。例えば、大学1年生は必修の授業が多いことや、新生活による新たな人間関係や生活環境になれることなど、生活するだけで精一杯になる可能性がかなり高いです。そのような環境では、普通の医学部受験生との勉強時間に大きな差が出てしまうことは間違えないでしょう。そのため、「仮面浪人」で医学部を目指すなら、勉強時間の確保はもちろんのこと、勉強計画の作成、勉強場所の確保、勉強方法を指導してくれる人を整えることの3点が重要になります。

余談ですが、医学部を目指す仮面浪人には、薬学部や歯学部に通っている学生が多い傾向があります。もともと医学部志望で受験し、不合格になったので薬学部や歯学部に入学する人が多く、ある大学の薬学部では、医学部受験生が学生の約3割を占めています。その理由のひとつは、医学部で学ぶ学問と同じく人体の仕組みについて学ぶことに特化しているからです。ただし、それぞれの学部で勉強を進めるうちに、薬剤師及び歯科医師と医師とでは、患者に対してできることに大きな差があると気づきます。医療と全く関係のない学部に進学した学生よりも、医学部に対する思いが強くなる場合も多いのです。

4.仮面浪人で医学部に合格するには?

「仮面浪人」から医学部に合格するためには、環境に流されないことが何より大切です。大学に入学すると、新生活のストレスや解放感から医学部を志していることを忘れてしまうかもしれません。しかし、医学部合格のためには、このようなあらかじめ想定できる医学部受験から離れてしまうような事前に対応し、医学部受験生としてふさわしい行動をしなければなりません。そこで、医学部に合格するためにあらかじめできる「仮面浪人」の準備を紹介します。ぜひご覧ください。

4-1.休学して受験勉強する

「仮面浪人」で医学部合格を狙うには、籍だけを大学に置きながら休学する方法があります。やはり、普通の大学生と同様に授業に出席しながら、受験勉強を続けるのはかなり大変です。そこで、休学することで、大学に通う時間を全て受験勉強にそそぐことができ、合格するために必要な勉強時間を確保することが医学部に合格するためのひとつの方法になります。1日10時間以上の学習が普通である医学部受験生の勉強時間を絞り出すには、この方法がメジャーになります。

しかし、万が一、医学部の再受験に不合格となってしまった場合、当然、休学していた分だけ留年する必要があります。復学後のトラブルを防ぐためにも、休学する前に在籍している大学の進級の条件を確認しましょう。1年生の前期で進級に必要な条件を満たすことができれば、後期のみ休学として受験勉強に専念することもできます。ただし、休学扱いとすることで学費が免除される場合もありますが、私立大学の多くは休学費用を支払わなくてはならないことも覚えておきましょう。

4-2.大学で単位を取得しながら目指す方法

もうひとつの方法は、大学で単位を取りつつ、再受験で合格を狙う方法です。これはかなりハードルが高い方法ですが、時間をうまく活用することができれば単位を取得しながら医学部合格を目指せることになります。履修登録の工夫をしたり、授業時間にこっそり受験勉強をしたりと勉強時間を確保する方法はさまざまです。しかし、予備校で浪人するよりも勉強時間を確保するのは難しいことや、勉強以外の誘惑が多いことは注意しておきましょう。

5.仮面浪人で医学部に合格するためのポイント

5-1.受験勉強の時間を確保する

仮面浪人で医学部を目指す際に一番重要なポイントは、勉強時間を確保することです。

まずは、科目ごとに勉強するタイミングを決めましょう。例えば、朝起きて1時間は数学、ご飯の時間はリスニング、通学の時間は単語の暗記のように、毎日の時間をルーティーン化するのです。すると、勉強を開始するときの迷いが減り、勉強にすぐ取り掛かることができます。

次に、勉強計画を週ごとに決めます。医学部受験では数学と英語の学習がとても大切です。そのため、科目ごとに時間を均等割するのではなく、科目ごとに勉強時間に比重をつけて学習を進めることが大切になります。優先順位は各々の偏差値や得意不得意から決めるのがよいですが、毎日その日に計画を立てるのではなく週ごとに決めましょう。週ごとに決めることで、その日の気分で勉強したい科目を設定することなく、勉強のペースを俯瞰的に決めることができます。手帳やスマホのスケジュール機能を上手に活用して毎週の計画を立ててくださいね。

5-2.長期的な計画をたてる

長期的な計画も、医学部合格を目指す上で必要なことのひとつです。自分の苦手とする分野を把握し、その分野を中心に学習計画を立てましょう。

春の時点で約半年間分の計画を立て、基礎知識の定着化、苦手分野の改善をします。半年経った時点で、定着していない基礎を固め、応用問題や過去問を演習しましょう。計画的に勉強を進めることこそが、特に仮面浪人にとっては医学部合格への近道となるのです。

そして、最長でいつまで仮面浪人を続けるのか、期限を決めることも人生の計画として重要です。「1年間仮面浪人で過ごして再受験し、不合格となったら諦める」といった明確なピリオドを設けなくては、医学部受験に対する勉強のモチベーションも、大学の授業にも身が入らなくなってしまいます。どちらも中途半端にならないように、しっかりと期間を明確に決めましょう。

5-3.医学部専門予備校に通塾する

医学部合格を目指すには、独学ではかなり厳しいものがあります。そこで、医学部専門予備校に通塾することも重要なポイントになります。

医学部専門予備校には医学部受験に関する豊富な知識を持った講師がおり、志望校の最新情報を教えてもらうことができます。ポイントを押さえて学習を進められるので、一人で勉強するよりも効率よく学習でき、学力も一気にアップするでしょう。

また、医学部専門予備校に通うことで、同じ目標を持った仲間とも出会えます。一緒に切磋琢磨しながら勉強し、支え合うことで、苦しい受験勉強も乗り越えることができるでしょう。

そのほかにも、勉強計画を立てるときに助言をしてくれることや、出願の際は併願校の試験日程がかぶっていないか確認してくれること、面接・小論文対策に協力してくれることなど、医学部受験を目指すための最高のサポート環境を提供してくれます。できる限りのサポートを全て受け、勉強だけに集中できる環境を整えることで受験の負担を減らせます。ぜひ参考にしてください。

6.まとめ

ここまで、仮面浪人で医学部合格を目指すポイントをご紹介してきました。大学の授業を受けながら受験勉強をすることは、とても大変なことです。その中でも医学部に合格するためには、具体的な計画と、最適な環境を整えることが重要になります。誘惑に負けてしまうようなことはなるべく避けて、勉強だけに集中できるように計画・環境づくりを心がけましょう。

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