2022.12.14更新日

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医学部受験のおすすめ勉強法とは?

難関である医学部合格を勝ち取るには、早い段階で自分の勉強法を確立し、それを本番まで継続していくことが大切です。そこで、おすすめの勉強法として、問題集の活用法、勉強時間の使い方、情報収集の方法など、多くの受験生に共通するポイントを紹介します。

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1.問題集・参考書の選び方と活用法

問題集・参考書を選ぶ時、どんな基準で選んでいるでしょうか。「医学部受験生の多くが使っているから」というのも一つの基準になりますが、だからといってあなたに最適な問題集・参考書とは限りません。得意分野や苦手分野は千差万別ですので、自分の強みや弱みを踏まえたうえで適切なテキストを選びましょう。

実際、みんなが使っているからというだけで問題集・参考書を購入しても、ろくにページを開くことなく終わってしまうことがあります。一方、その問題集・参考書を使っているのは少数派でも、人によってはそれが受験勉強で最も役に立ったというふうに、適した問題集・参考書は人それぞれです。

問題集・参考書を選ぶ際は、どんな目的でそれを使うのかを考えましょう。基礎固めと応用問題の練習とで選ぶべき問題集・参考書にも違いが表れます。医学部受験というと難易度の高い問題を解かなければならないようなイメージがありますが、基礎ができていないうちに難問に手を出しても意味はありません。自分はまだ基礎固めが必要だと感じるのであれば、問題集・参考書も基礎的な内容のものを選びましょう。

いずれは志望校の問題も解けるようになる必要がありますが、最初から難しい問題集・参考書をやる必要はありません。張り切って買ったものの、レベルに合わなくて全然はかどらないということもあるでしょう。そういう時は、無理して最後までやりきる必要はありません。いったんその問題集・参考書は置いておいて、自分のレベルに適したものに乗り換えることをおすすめします。

問題集・参考書の具体的な選び方としては、インターネットのレビューを参考にして選ぶ方法もあります。本の宣伝文よりも、ユーザーのレビューのほうが実際の使い勝手などはわかりやすいです。

そうやって何冊か候補を絞ったら、次は実際に書店で確認をします。自分の目で実際に確かめて、どんな問題が載っているのかを簡単にチェックしましょう。その時、見ただけですらすら解法が思い浮かぶようなら、その問題集・参考書はあなたにとって簡単過ぎるかもしれません。逆に、ちんぷんかんぷんな内容ならレベルが高すぎるので、いきなり買わないほうが賢明です。「ちょっと考えたらできそう」と思えるぐらいの問題集・参考書が、現在のあなたにとって最適なレベルでしょう。

購入した問題集・参考書は十分に活用しましょう。もちろんやり始めてから「自分にはレベルが高すぎる」と感じた時は、先ほども述べたように無理して最後までやりきる必要はありません。

それでは自分に合った問題集・参考書を見つけた後はどのように取り組めばいいのでしょう。苦手分野など特定の問題だけに取り組むのか、1冊まるごとやりきるのかを決めてください。そして、一度決めたら徹底的にやり込みます。受験までの残り時間によって問題集・参考書の活用方法は変わりますが、いずれにせよ大切なのは、一度やっただけでやりっぱなしにしないことです。

問題集・参考書は何周も繰り返すのが基本です。間違った問題には印をつけておき、後で必ず確認します。また、正解した問題でも、完全に自信がある問題以外は、正解に至る考え方などをもう一度確認しておきましょう。別解があるようなら、それも確認しておくことも自分の力になります。最終的には、1冊の問題集・参考書を何周も回して完璧にできるようになることを目指します。やり直す間隔が短いと答えを覚えてしまっていることもありますので、ある程度の期間を空けるほうがよいでしょう。

しばらく経って取り組んでみて解ける場合は、その問題に関しては自分の力になったということです。逆に、同じような間違いを繰り返すようなら、まだまだ自分の力になっていません。もう一度解法を見返し、しっかり理解してから、またしばらく置きます。再度見直した時に解けるようになるまで、何度も繰り返しましょう。

2.勉強時間の使い方

医学部合格は難関だからとって、やみくもに勉強を始めてもかえって効率は悪いです。まず、志望校を絞り込みましょう。志望校という目標がないうちに勉強を始めても、ゴールのないマラソンを走るようなものです。最初に目標を立て、そこから逆算して勉強計画を立てることが成功の鍵となります。

医学部の場合は大学によって入試の内容が多種多様であることに注意しましょう。入試科目も違えば配点も違いますし、同じ科目でも出題される問題の傾向は大学によって大きく異なります。そのため、医学部受験においては早めに志望校を絞り込み、その大学に合格するために必要な入試科目と科目ごとの配点を知っておきましょう。それがわかれば、残りの期間でどの程度勉強しなければならないかも見えてきます。

次に、入試までのスケジュールを大まかでもいいので立てます。高校3年生の1学期から本格的に勉強を始めるとすると、8月までは基礎固めや苦手分野の克服に力を入れる期間です。早く志望校の過去問をやりたいと焦る気持ちは理解できますが、基礎ができていないうちはしっかり基礎を固めます。苦手分野に関しても、8月までに標準的な問題をしっかり解けるようにしておきましょう。

2学期からは、8月までに身につけた基礎を生かして、より実践的な問題に取り組む期間です。過去問もこの時期から取り組むことが理想的です。過去問の取り組みについては後ほど詳しく解説します。

12月からは、いよいよ追い込みの期間です。志望校の過去問に集中したい時期ですが、国公立大学を志望する場合、その前に大学入学共通テストがあります。大学入学共通テストの傾向として難問や応用の出題は少なめですが、全ての科目で高得点を取らなければなりません。「応用問題が解けるなら大学入学共通テストぐらい大丈夫」「難問が解けるようになったから標準レベルはミスしない」と油断してはいけません。もう一度基礎を確認するつもりで、大学入学共通テストの前の1か月ぐらいはしっかり対策に充てましょう。大学入学共通テストが終わった直後から、すぐさま二次試験対策に集中できるように準備しておいてください。

3.1日のスケジュール

現役生の場合は学校があるため、浪人生と比べると勉強時間の確保が難しいです。しかし、毎年多数の医学部現役合格者が存在します。それは、限られた時間でも有効に活用すれば、医学部合格レベルまで到達できることを意味します。合格のためのおすすめスケジューリング法についてご紹介しますので是非参考にしてください。

まずは、1日をいくつかのブロックに分けてみましょう。仮に、1.朝起きてから家を出るまで、2.登校中、3.休憩時間、4.放課後、5.下校中、6.帰宅後と1日を6ブロックに分けて考えます。

1.朝起きた直後は、睡眠によって前日の記憶が強固になっていますので、前日分を軽く復習しましょう。また、朝は1日で最も頭が冴えている時間帯と言われています。思考力を要する問題に取り組むには最適な時間帯と言えます。

2.登校中も電車・バス通学なら英語のリスニング、単語のチェックなど机に向かわなくてもできる勉強をして時間を無駄にしないようにしましょう。

3.学校にいる間は連続した時間を確保することは難しいことですが、細切れの時間でも合計すればかなりの時間を確保できるでしょう。短時間しか取れない状況を逆に生かし、一問一答や小問集合などのスピードを求められる問題に取り組むと良いでしょう。

4.放課後、帰宅する前に図書室や予備校の自習室などで勉強するのも良い方法です。ずっと自室で勉強していると集中力が途切れがちになるので、環境を変えて緊張感を保ってみてください。

5.帰宅時間も無駄にしてはいけません。友達と一緒に帰るなら、お互いの勉強の進捗の確認や、問題を口頭で出し合うなどして気晴らしをしつつ勉強にも触れる時間にしましょう。

6.帰宅後は明日の予定を立てましょう。現在の進捗、残された課題とその取り組みを考え、次の日の優先順位を決めましょう。また、寝る前の時間は暗記科目をすると定着がいいので実践してみてください。

受験生の周りには勉強の妨げになるような誘惑が多いものです。しかし、医学部受験を決めた以上、1年間は受験勉強に全てを捧げるつもりで勉強する覚悟が必要です。「すこしくらいならいいか」とテレビやゲームをしている時間にも勉強をしているライバルがいます。ライバルの存在を意識することで些細なスキマ時間であっても積極的に勉強に取り組む姿勢が生まれるでしょう。たった1分でも単語などの暗記ができ、5分あれば長文に取り組むことができることにも気づきます。すると、思っていたよりも多くの無駄な時間に気づきます。ちょっとした意識の変化で勉強時間を作ることがでるのです。無駄をなくし、1分1秒でも多くの時間を勉強に費やすことが現役合格の秘訣なのです。

4.医学部受験情報を収集する

医学部受験は一種の情報戦です。同じ医学部でも大学によって入試方式や出題傾向など千差万別ですし、偏差値が同じぐらいの大学でも必要な対策は大きく違います。そのため、自分の得意科目や分野からの出題が多い大学を受験したほうが、合格確率は高いと言えるでしょう。

では、どうやって医学部入試の情報を収集すればよいのでしょうか。予備校に通っているのであれば、予備校がまとめている情報の利用や予備校の先生に直接聞く方法もあります。医学部受験に力を入れる予備校なら、どこでも各大学の入試情報を収集し、その分析結果を蓄積してます。

予備校に通っていない場合でも、受験科目や配点、出題傾向や難易度などの客観的情報は赤本や、模試の結果からも確認することが可能です。

医学部受験では、大学ごとに選択科目が異なります。たとえば、理科では多くの大学が化学、物理、生物の3科目から2科目を選択できます。稀に物理と化学の2科目選択しか受験できない大学もあります。また、2次試験に国語がある大学もあるので、受験科目などの基本情報は受験勉強を始める前に正確に把握しておきましょう。

入試情報は入試直前になって発表されるものではありません。変更がある場合、2年程度前には原則予告されているものですので、高校3年生になる前から変更に備えて準備することは可能です。3年生になってあわてて入試情報を収集するのではなく、できれば1~2年生のうちから入試情報には敏感になっておきましょう。

なお、今ではインターネットで情報収集ができますが、ネットの情報は玉石混交です。多くの情報を簡単に得ることができる反面、その信憑性を確認することは困難です。正しい情報かどうかわからない場合は、必ず受験のプロである高校の先生や予備校の先生に尋ねましょう。

オープンキャンパスがある大学なら、なるべく参加しておくことをおすすめします。紙やネットの情報ではわかりにくいことでも、実際に大学の人から話を聞くことができれば明らかになるはずです。加えて、オープンキャンパスに参加することで、「ここの学生になるんだ」と強いモチベーションが生まれます。

5.過去問題の活用

受験勉強において過去問の活用は重要です。国公立大学志望の場合、大学入学共通テストの結果がわかってからでないと、受験大学を一つに絞り込むことは難しいでしょう。ですから、第一志望だけでなく、受験する可能性がありそうな医学部については、事前に過去問をそろえておくことをおすすめします。また、出題傾向を掴む意味でも、早めに3年分ほど過去問にもチャレンジしておきましょう。そうすることで、各校の出題傾向がなんとなくでも把握することができます。

私立大学の場合は国公立大学以上に大学ごとの特色があるため注意が必要です。たとえば、私立大学の英語では医療分野の長文が出ることも多く、医療系の専門用語を知っていないと苦労します。

受験する大学が決まったら、本番と同じ時間配分で通して問題を解くようにしましょう。制限時間をオーバーするようなら、何度も繰り返して確実に時間内で解けるようにしておきます。これを5年分ほどやっておくと安心です。どんな分野の問題が多く出題されるかなど特色がわかるため、力を入れるべきポイントが明らかになります。

6.まとめ

医学部合格のハードルは決して低くありません。合格するには事前に情報を収集し、計画通りにしっかり勉強を進めていく必要があります。また、基礎を固めた後は、過去問も活用しつつ、志望校に合わせた勉強法に力を入れるべきです。今回の記事を参考に、ぜひご自身にぴったりの勉強法を見つけてください。

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