2023.05.23更新日

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医学部の受験勉強はいつから取り組むべき?

医学部受験というと難易度が高く、頭が良い人とか、ものすごく勉強した人しか合格できないイメージがあるのではないでしょうか。実際、医学部はどの大学であれ偏差値が高く、受験科目も多いので、現役合格を目指すには膨大な時間を受験勉強に費やす必要があります。

そんな中でも毎年医学部の受験者数は増え続け、ライバルの多い状態が続いています。ライバルたちに負けないために、一体いつから受験勉強を始めるべきなのでしょうか?この記事では、本格的に勉強に取り組み始めるべき時期やその理由、具体的な勉強方法について、ご紹介していきます。

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1.医学部の受験勉強はいつから取り組むべき?

結論から先に言ってしまうと、医学部の受験勉強を始めるにあたって、「適切な時期」というものは存在しません。スタートラインは各受験生の学力や志望校によりますし、その学習内容も知識の習得状況によって異なるからです。ただひとつだけ言えることは、できる限り早く医学部受験を決断しておくと有利であるということです。早い段階で医学部を目指す志を持つことで、基礎学習を徹底できることも、志望校の選択肢を広げることができます。そして、高額な学費を貯めるなど、受験合格後の準備を早い段階からできるというメリットも得られます。

また、ライバルの受験生に勉強時間で追いつくことができるのもメリットです。進学校の中高一貫校に通う学生の多くは、高校受験がない分、中学生の頃から医学部受験を意識している場合が多いです。医師が多い家系や実家が開業医である場合には、さらに幼い時期から医師になることを考えているケースもあるでしょう。医学部受験では、そういったライバルたちに負けないためにも早いうちから勉強することが大切になります。

2.高校1年生から医学部を目指すときの勉強法は?

高校1年生から医学部を目指すときの勉強法のポイントは、「苦手分野ができないようにしながら、徹底的に基礎を身につける」です。医学部受験のためには何か特別な勉強しなくてはいけないと思われがちですが、そうではなく、どの科目も基礎を完璧にすることが一番重要なポイントとなります。

多くの大学の医学部入試では、試験科目は英語と数学、理科2科目とされています。理科2科目のうち、固定されているのは化学で、もう1科目は2年生で選択するので、1年生のうちは英語、数学、化学を中心に勉強すると良いでしょう。

高校1年生の段階では、まだ3年後の受験に対しての意識が薄く、勉強に身が入らない可能性もあるかもしれません。まずは、教材を広げなくてもいいので机に座る習慣を付けましょう。そのあと、机で15分ほど毎日勉強、電車では単語帳を開くなど、教材に触れる時間を日々増やします。すると、徐々に勉強に対する抵抗感が減っていくので勉強をすることが苦ではなくなります。その段階で、残りの高1の間にどのくらい勉強できるか計画を立てましょう。

よくある受験の失敗談として、最初からきっちりとした勉強計画を立てたものの、計画通りに課題をこなすことができずやる気がなくなり、高1の期間すべてを無駄にしてしまうという話があります。受験は長期戦ですので無理することなく、「今は勉強になれるための勉強なんだ」とある意味開き直って勉強することが大切です。時間はまだありますので焦ることなく、自分の許容範囲内で勉強を続けましょう。

3.高校2年生から医学部を目指すときの勉強法は?

3-1. 単元別の復習をしよう

高校2年生からの勉強法のポイントは、「1年生で完全に理解できなかった単元を徹底的に勉強し直し、本腰を入れて受験勉強に取り組み始める」です。1年生のうちに基礎を徹底的に身につけようと努力したものの、網羅しきれない単元が少なからず出てくると思います。その場合に優先すべき科目は、医学部入試での配点が高い数学と英語ですので、この2教科を中心に進めていきましょう。この数学と英語は、定期テストや模試で満点もしくは好成績を残せるように、2年生の時点で苦手分野を徹底的に潰します。

1年生の科目の基礎が完璧に身についていて自信があるという場合には、高校3年生の授業を先取りして学習してみるのが良いでしょう。これはもちろん、高校2年生の授業内容もしっかりと理解し、苦手分野がないことが前提となります。ただ、先取り学習ばかり気にかけてしまうと、学校の授業に集中できなくなってしまったり、基礎知識を忘れてしまったりということもあるので、バランスを取りながら学習を進めることが大切です。

3-2. 高2の夏休みは受験を左右する!?

高校2年生の夏休みは、高校3年間の中で一番重要な期間と言えるかもしれません。3年生の夏休みになると、受験まで半年を切りますので、応用問題や最終調整に入らなくてはなりません。自分の苦手な分野を見つけ出すのには案外時間がかかります。2年生の夏休みのうちに認識しておいて、克服するのが後々のためになります。

また、この頃にはオープンキャンパスなどにいくつか参加して、大学の雰囲気を知っておきましょう。自分の通いたいと思える大学を見つけ、志望大学を絞ることで、受験対策がしやすくなります。そして、国公立を目指すのであれば、共通テストで必須となる国語・地理歴史・公民に力を入れる必要もあります。そうなってくると、1年生の時と同等の勉強時間では当然足りなくなってきますので、予備校に通うなどして、より濃密な勉強のできる環境を整えていきましょう。

高2で気を付けなければいけないことは、これまで完璧にこなせていた基礎を忘れてしまうことや、苦手分野が出てきてしまうことです。もし忘れてしまったら、しっかりと復習して、綻びを埋めることが大切です。この作業を行わないと、苦手意識からその分野の勉強が疎かになってしまう可能性があります。逆にこの作業を行うことでさらに記憶が定着されます。頭を悩ますときにこそ脳が活性化されるので、復習をすることだけは忘れないように気をつけましょう。

高校2年生の冬には、試しに医学部の過去問にチャレンジしてみましょう。志望校が決まっている場合にはその大学のものを、決まっていない場合には、ランダムにいくつか選んで解いてみると良いでしょう。そうすることで、自分の今の実力がわかり、残り1年で何をしなくてはいけないのかが明確にわかってきます。大切なのは、模試や偏差値ではなく、過去に実際に出題された入試問題を解く力がどれだけ身についているか、自分で認識することです。自分の実力をきちんと理解することで、高校3年生の勉強方針が固まります。

4.高校3年生から医学部を目指すときの勉強法は?

高校3年生から医学部を目指すのは、はっきり言ってしまうといばらの道です。相当な覚悟がないと受験まで残り1年で学力が合格レベルにまで達することは厳しいです。しかし、高校生現役合格を諦める必要はありません。正しい勉強をして、ライバルに差をつけられないようにしましょう。

夏休み前の勉強は、1~2年生の時と同じようにまずは基礎範囲で苦手を無くすことが最優先です。基礎の学習をすべて終え、苦手分野をゼロにしたら、医学部受験でメインとなる英語と数学に重きを置いて応用問題の対策をします。その他の教科もレベルを落とさないように気を付けましょう。過去問に関しては、焦って早い段階で解く必要はありません。とにかく、まずは高校1~2年生で身につけた基礎がしっかりと習得できているか、総合問題を完璧に解くことができるかを次のステップに進む基準としましょう。

夏休みに入ったら、医学部予備校に通い、より実践に近い問題に触れるといいでしょう。特に、英語や数学は応用問題や引っかけ問題が多いので、出題形式に慣れておく必要があります。それ以外の教科は、ある程度の知識レベルに達していれば、対策は夏休み明けからとなっても間に合います。志望校の過去問もこの頃から解き始めると、自分の達しているレベルがわかるので、その後の勉強の進め方がわかります。

夏休み明けの勉強法は、志望校が国公立か私立かによって異なります。国公立大学の医学部を目指す場合は、共通テスト対策がメインとなります。共通テストは、医学部以外の受験生も受ける試験なので、難易度はそこまで高くありません。医学部合格のためには高得点を取る必要があり、共通テストで85%以上を目標にするとよいでしょう。そのためには、出題される5教科7科目全てにおいて、基礎力を身に付け、スラスラと問題が解けるように対策しなければいけません。

一方、私立大学の医学部を目指す場合には、共通テストではなく、大学毎に出題傾向が異なる個別試験への対策に重きを置く必要があります。私立大学でも基礎問題は全問正解出来るレベルでないと合格出来ません。また、志望校ごとに大学の傾向をつかむ必要があるため、あまり複数の大学を狙ってしまうと対策の時間が足りなくなってしまいます。志望校選びの時点で、受験に無理が出ないように、受験校を7~8校ほどにするのがいいでしょう。それこそ医学部予備校に通っているのであれば、講師と一緒に自分のレベルに合った大学をチョイスし、勉強の計画を立てるのがベストです。

5.まとめ

医学部の受験勉強は、とにかく早い段階から始めるのが効果的です。中高一貫校ではなく、普通科の高校生であれば、高校生になってからの受験対策でも、計画的に行えば十分に間に合います。

高校1~2年生の段階では、受験科目全てに関して基礎知識を徹底的に身に付け、抜けがないようにしておきましょう。ただし、学校の授業の予習復習との兼ね合いもあるので、時間的に厳しいようであれば、英語と数学をメインに行いましょう。高校3年生では、基礎が完璧である前提で、志望校に合わせた対策をします。こういった流れで3年間医学部受験に向けて勉強を進めれば、合格も夢ではありません。

勉強も部活も遊びもすべてを計画的に行い、医学部に合格してください。

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