医学部受験に年齢制限ってあるの?合格するポイントなども解説
昨今、入学が難しい日本の医学部では、その難度から浪人や再受験をして入学する学生も少なくありません。その際に気になるのは、「年齢は受験の合否に関連するのか」という問題ではないでしょうか。
そこで今回は、年齢と合否の関連性、また、医学部に合格するためのポイントを解説します。より早く医者になるためにも医学部合格を最短でつかみましょう。
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1.医学部受験における年齢制限
1-1. 年齢制限はない!?
結論から言うと、医学部受験において年齢制限は課せられていません。もちろん、高校卒業資格を持っている必要がありますので、下限としては18歳以上となりますが、上限については特にルールはありませんので、何歳でも受験することは可能です。実際に、50代になってから医師を目指し、医学部に受かった事例もあります。また、30代や40代で受験をしている人も例年相当数います。
例外として、防衛医科大には18歳以上21歳未満という年齢条件があります。これは、防衛医科大は自衛官になるための養成機関であるという大きく関係している特殊な事例です。受験の年齢制限は基本的にありませんが、受験前に確認しておくことは必要でしょう。
1-2. 公表していない年齢制限があるかもしれない!?
上記で紹介したように、医学部受験は基本的に年齢制限がありません。しかし、受験者と合格者のデータを確認すると、22歳以上の合格者がゼロとなっている大学も存在しています。明確な年齢条件を公表していないとしても、実際には年齢の高い受験生にはハードルが高い大学もあるかもしれません。こうした大学では、合格者に一定のルールを貸している可能性が高いです。
ある大学では、へき地医療に携わる医師を育てるために、それぞれの都道府県から数名ずつを入学させて、地域差による医療の不公平をなくすといった条件を設けています。その代わりに、学費の免除や公立病院における数年間の勤務をするなどの条件を課しています。いわゆる地域枠に似た制度で、地域医療を発展させる取り組みを大学全体で行っているのです。このような大学では、地域の若手医師を育成することに重きを置いているので、年齢を重ねた人が入学するのは難しくなっています。
1-3. 年齢に寛容な大学もある
年齢によるハードルがある一方、多浪生や再受験生に寛容な大学も存在します。そもそも国公立大学医学部では、浪人生や再受験生と現役生を区別していることは少ないです。そのため国公立医学部は年齢に寛容な大学と言えるでしょう。しかし、国公立医学部はそもそも入学自体のハードルが高く、偏差値の高い現役生が多く集まる傾向にあります。
一方で私立医学部は、明確に公言されていませんが一部の大学で年齢も採点対象に含まれている可能性があります。そのため多浪生や再受験生は大学選びに注意を配らないと不利な条件で受験することになってします。
しかし、大学選びにさえ注意を払えば合格率を上げることが出来るのも私立大学の特徴です。国公立と私立では学費が大幅に異なるため受験できる家庭は限られています。また、地方の大学は都会の大学に比べて人気が低い傾向にあります。つまり、年齢制限をしている可能性のある大学を避ければ合格の確率を上げることが出来るのです。
では年齢制限の少ない大学をどのように探せばいいのでしょうか。
一つ目の特徴は、受験生の年齢別の合格率です。合格者数で比較してしまうと、受験者数が多い年齢層が多く合格するので、合格率で調べましょう。2018年に文部科学省が実施した「緊急調査」画一番正確な資料ですのでそちらを参考に志望校の合格率を確認してください。大学ごとの年齢別、男女別の合格率を確認して明らかにおかしな合格率が続いている場合は出願しないという選択肢も視野に入れましょう。
二つ目の特徴としては、編入制度があるかどうかです。編入制度は大学卒業後の学生を入学させる制度なので、現役生よりも年齢を重ねた学生を入学させる大学の証明になります。
これら二つの特徴を中心に、多浪生や再受験生に可能な私立医学部を探して最短で医学部合格を目指しましょう。
1-4. 年齢制限を設ける理由
年齢制限を設けている第一の理由として考えられるのは、医師として活躍できる年数が短くなるからです。医学部卒業後は研修医として2年、専門医として数年間勤務し、その後、本格的に独り立ちすることになります。6年間の学生期間も考えると、受験してから10年近くの養成期間を費やすわけです。ある程度の年齢から医学部生をスタートした場合、その10年間で体力が落ちたり、ハードな研修医生活に付いていくのが難しくなったりします。頑張って医学部に入っても、最も重要な医師としての活動が制限されてしまってはもったいないというわけです。
もう一つの理由として考えられるのは、入学できたものの、大学の教育に付いてこられるかという問題があるからです。医学部は入学できれば自動的に医師になれるわけではなく、受験勉強よりもさらに高度な内容を6年間学び続け医学部を卒業し、医師国家試験に無事パスする必要があります。医師国家試験の対策にも学生時代以上の努力が求められます。歳を重ねるにつれ記憶力が低下することを考えると、やはりなるべく若い学生を入学させたいという大学側の意向があると考えられるのです。
2.年齢によるメリット・デメリット
上記の説明のとおり、大学の方針や法律の上では、医学部受験に年齢制限は設けられていません。しかし、現実には現役生と比べると、年齢による不利な状況もありそうです。年齢に伴う医学部受験のメリットとデメリットを客観的に考えて、これからの進路を真剣に検討することが大事です。
2-1. メリット
一見すると、現役生と比べ、年齢の高い再受験者には良いところなどないように見えます。しかし、一定のメリットもありますので、それを活かして合格を勝ち取ることもできます。
まず、社会経験や他の学部での教育を通じて、幅広く深い知識や思考力を身につけている点です。医学部に合格するためには、単に知識を暗記するだけでなく、考える力を磨いていく必要があります。現役生よりも様々な経験をしている人は、その点で一歩有利になるわけです。
また、医師になりたいという、強い意思と動機づけを持っているのもメリットとなります。今までの経歴を捨ててまで医師になりたいと考えているわけですから、かなりの覚悟をしていると大学側は受け取ります。面接のときにはその覚悟を伝えるだけで、高評価を獲得することができるでしょう。そういった点でも、医学部受験においてメリットといえます。
2-2. デメリット
年齢が上になってから医学部受験するデメリットとしては、なによりも合格の可能性が現役生よりもかなり少ないことです。上記でも見たように、そもそも再受験者の受け入れに消極的な大学もありそうです。そのため、現役生のように志望大学を好きに選ぶことはできません。合格のために、再受験者に門戸を広く開けている大学をチョイスすることになり、おのずと選択肢が狭まります。
また、学生としての感覚や勉強の習慣、学力が下がっている可能性が高いので、受験勉強をすること自体が難しくなるのもデメリットです。暗記しようと思っても、現役生だったころのようには頭に残らないこともありますし、集中力がもたないこともあります。さらに仕事をしながらでは勉強をする時間を確保できずに、偏差値が伸びない可能性を考慮に入れる必要があるのです。
一から勉強をやり直さないといけないことがあるのもデメリットです。中学や高校のカリキュラムは更新されていきますので、学生時代とは学習内容が変わっている可能性があるのです。最近ではセンター試験が共通テストになったこともあり、カリキュラム変更が顕著にみられます。古い知識のままでは合格の可能性が下がってしまいます。そのため、再受験者の多くは中学時代から基礎をやり直す必要があるでしょう。
3.医学部に合格するためのポイント
浪人生や再受験生がどうしても不利になってしまいそうな医学部受験。では、そんな中でも浪人生や再受験生が医学部に合格する方法はあるのでしょうか? 結論から言うと、事前準備や工夫を凝らせばいくらでも合格の手段はあります。ここではその医学部に合格するためのポイントを紹介します。
第一に優先することは、大学選びです。まずは多浪生や再受験生に対して、受け入れに寛容な大学を探しましょう。その上で、大学の受験科目をリサーチして、自分の得意科目とマッチしているかを確かめます。上手な大学選びをすることで、合格の確率はぐっと変わってきますので、時間をかけて行いましょう。自分でこのようなことができない場合は、医学部専門予備校に行き、予備校独自の情報や大学資料を利用して自分に有利な情報収集をしましょう。
次に優先することは、医学部受験に特化した学習のできる環境に身を置くことです。医学部受験は他の大学と異なる点がたくさんあります。文章問題では医学関連の文章、生物と化学では両方に分野に関連するような問題が出題されます。また主要教科以外でも、面接や小論文、志望理由書など、医学部受験専用の対策を講じなければならないことがたくさんあるのです。
そのため、医学部受験をするにはそれに見合った環境を整えることが重要になります。現役生の場合、学校で受験の対策や指導を受けることができます。しかし、多浪生や再受験生の場合なかなか学校の協力を仰ぐことはできないでしょう。 そこで医学部専門予備校に通うことが重要になるのです。一般的な予備校ではできない対策を始め、社会人のための授業や、遠方の人のためのリモート対応まで、医学部受験生のためのサポートが盛りだくさんです。医学部専門ということがどのようなものかイメージ付きにくければ、予備校が開催している体験講座や説明会に通うことも一つの手でしょう。合格のために打てる手段を一つでも多く講じて、医学部合格の夢を達成させましょう。
4.まとめ
浪人生や再受験生が気に掛ける大きな要因である年齢。実際に私立大学の一部では年齢による採点が行われていたことも事実です。しかし、そのようなリスクを回避するために下調べを十分に行えば合格することは可能なのです。
志望校を見つけたら、あとは正しい勉強方法で志望対策をすることによって合格の可能性もぐっと上がるでしょう。志望校選びや勉強方法が心配な場合はぜひ医学部専門予備校の講師陣に相談しに来てください。最短ルートで医学部合格をつかみましょう。
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