2022.07.28更新日

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【保存版】医学部面接対策まとめ|よく聞かれる質問例

医学部の入試では一般選考としての学力テストの他に面接を実施している大学が多いです。受験の仕方によっては学力テストがなく、面接と小論文だけというところもあります。それだけに面接はとても大切なポイントです。受験生としては、単に試験対策のための勉強をするだけでなく、面接の準備もしっかりとしておくべきなのです。そこで、実際の面接ではどんな点を聞かれることが多いのか、どのように答えると良いのかを考えていきましょう。

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1.医学部入試の面接について

医学部に入るというのは、将来医者になるということを意味しています。医師はただ医学の知識や技術があれば良いというわけではなく、倫理観や人格という面でも優れている必要があります。実際に、医師国家試験でも倫理観や人権といった点が問題として出され、これらの分野で点数を取れないと不合格になってしまいます。医学部への入学でも同じことで、人間性を見るための選考として面接を実施しているのです。

たいていの大学では、面接では日常生活や社会の中で問題のない受け答えができることや、まじめで真剣な態度が伝われば問題なくパスできます。しかし、大学によっては、テストの点数よりも面接における対応の方に重きを置いているところもあります。また、学科試験で他の受験生と微妙な点数の違いしかない場合、面接での印象が良い方を選ぶということも起こりえるものです。そのため、せっかくテストで良い点数を取るための努力をしてきたのであれば、同じように面接対策もしっかりとした方が良いということです。

また、人格面での改善というのは、その後の人生、医師としての働きに大きな影響を与えます。医師と患者さん、また医療従事者仲間との関係性が変わりつつあり、より丁寧なコミュニケーションを取ることや、ホスピタリティーが反映されたサービスを提供する必要性が増しているのです。医師としてより良い活躍をするために、この仕事からやりがいを感じるためにも、コミュニケーション能力を高めておくことはとても重要です。そのための事前の準備だと思って、医学部受験の機会を生かして努力を払いましょう。

2.医学部面接でよく聞かれる質問例

面接対策としては、想定質問集を作り、それに答えられるようにしておくことが有効です。実際にどんな質問がなされるか、その場になってみないと分かりませんが、ある程度いわゆる定番となっている質問もあります。少なくてもそのような質問については、明確に答えられるように準備しておきましょう。準備ができていれば、単にしっかりとした答えを出せるというだけでなく、気持ちの上での焦りがなくなり余裕を持って面接に臨めるようになるというメリットもあります。

医学部の志望理由

医学部そのものへの志望動機、言い換えるとどうして医者になりたいのかという質問は定番です。また、その大学を志望した理由について聞かれることも多いです。数ある職業、大学が存在する中、どうして自分がそこを選んだかを明確に答えられるにします。

その際には、医師という仕事の素晴らしさとか、大学の理念やレベルの高さに惹かれて、といった抽象的な答えは避けましょう。というのも、こうした答えは他の人もよく述べることですし、面接官の印象に残ることもないからです。そのため、そんな回答をしても、さらに深く質問されるだけです。そこで、最初から具体的な点を挙げて説明しましょう。医師になりたいと思ったエピソードや、その大学の研究実績や設備、教授などをピンポイントで取り上げて、そこに惹かれたということを熱意を込めて話します。

中学・高校時代の経験や取り組んだこと

この質問は、学校という集団の中でどのように振る舞ってきたかを聞くためのものです。つまり、協調性やコミュニケーション能力などについて確認する目的があります。そこで、部活や生徒会などでどんなことをしてきたか、仲間とどのように過ごしてきたかという点を話すことができるでしょう。チームを引っ張ってきたことや、仲間内で何か問題があった時に、どのように共に解決を図ったということを伝えるのも良いです。

それとは別に、高校までに取った資格や部活などで得た賞について話すこともできます。一生懸命に努力する姿勢や、幅広い面で興味関心を示して取り組むという態度をアピールすることにつながるからです。英検といった資格等については、証明書の提示を求められることもあります。

自分の長所と短所

自分で自分の長所と短所を言うのは、少しはばかれるところもありますが、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。長所を挙げる際には、医師として役立つ特性を述べるのが有効です。たとえば、人の話をよく聞き人のために役立ちたいという気持ちが強いことや、疑問が出てきたら放置せずに解決するといった姿勢です。

短所についても、隠すことなく伝えることが必要です。しかし、明らかに引かれてしまうような、人間性を疑われる短所を挙げるのは避けます。できれば、ある面からすると短所となるものの、別の言い方をすると長所とも取れる資質を伝えると良いでしょう。たとえば、ついつい慎重に様々なことを考えて、行動に出るのが遅くなってしまうことがあるという短所です。ある意味では、じっくりとリスクを考えて行動するということでもあり、慎重さが長所となるケースもあります。こうした短所について述べる時には、同時にそれを克服するために、どんな努力をしているかも伝えるとプラスの印象を与えられます。

浪人・再受験の理由

浪人の場合は、素直に前年の受験に落ちてしまった理由を伝えるのが無難です。その際には、どこが自分の弱点だったのかという分析をすることと、その対策として今年はどんなことをしてきたのかを伝えるようにします。

再受験、つまり別の大学に在学中、または退学をして医学部を受け直した場合にも、明確に理由を伝えましょう。もし、医療とは無関係な学部に入ったものの、やはりどうしても医師になりたいと思ったということであれば、素直にその気持ちを話すのが良いです。また、医学部に合格したものの、その大学が自分には合わなかったとうこともあるでしょう。その場合は、辞めた大学の悪口を言うのではなく、入りたいと思っている大学の魅力を伝え、こちらの方がより良い大学生活を送れると思ったということを話すと良いでしょう。

どちらにしても、多少言いづらい内容であることには変わりありません。曖昧に答えたり、嘘と分かるような隠し方をしたりすることがないようにしましょう。たくさんの学生を見てきた面接官ですので、嘘はばれる可能性が高いです。

入学後に取り組みたいこと

当然ながら、医学部に入学したら臨床や座学をして医者になるための準備をすることになります。これは誰でも同じですので、単に良い医師になるために頑張って勉強したいということだけでは、面接官の心に訴えることはできません。そのため、もっと具体的な点を伝えることが重要です。

次の項目と関連するのですが、将来どんな医師になりたいのか、どの診療科に進みたいのかということを話し、その実現のためにどのようなスキルを磨きたいのかを伝えましょう。もう一つのポイントは、その大学で得意としているジャンルがあるなら、その分野に惹かれたので、より専門的な研究がしたいといったことも話せます。

理想の医師像

医学部を受験する学生の中には、他の学部よりも偏差値が高いからという理由だけの人もいます。そのため、将来のビジョンがしっかりしているのかを確かめるために、この質問をします。そのため、細かな点まで説明できるように準備しておくことが肝心です。たとえば、研究医の道に進みたいのか、臨床医なのかという点です。また、希望する診療科や、地域医療に貢献したいといった希望について伝えるのも良いでしょう。

もし、自分として医師を目指すきっかけとなる、医師にまつわるエピソードがあるなら、それを絡めて話すというのも説得力を加えるものとなります。その上で、その大学で夢を叶えるためにどんなことをしたいと思っているのかも話しましょう。

医療に関する質問

専門的なことまで聞かれることはないにしても、最近の医療関係の時事ニュースなどについて聞かれることがあります。これは、日常から医療についての情報にアンテナを張っているか、引いては真剣に医師としての道に進みたいと思っているのかを確かめるためです。また、単に聞いたかどうかだけではなく、どんな感想を持っているかも質問してくることがほとんどです。それによって、医師にふさわしい感覚や考え方を持っているかをチェックするのです。

この質問に対応するためには、付け焼刃の準備ではなく、普段からしっかりとニュースを把握しておく必要があります。医療界で起こった事件や法改正、海外も含めた最近の傾向、地域の医療事情といった点についてアンテナを張っておきましょう。そして、何らかのニュースを見聞きした時には、そこからさらにリサーチをしてみることも大事です。関連する病院や制度について調べて、情報をさらに深めます。その上で、自分なりにその出来事についてどんな意見を述べるかを考えておくようにします。

最近読んだ本

受験勉強で忙しい中ではありますが、この質問をされることは多いので、興味のあるジャンルの本を選んで読み、感想を言えるように準備しておきましょう。医学部だからと、医学関係の本を選ぶ必要はありません。特にどんな分野でも構いませんので、しっかりとその本の内容の要約と考察ができるようにしておくことは大事です。これは、受験生の関心事や知的好奇心について知るための質問です。

3.医学部面接の対策方法

今まで見てきたような質問を予想して、その答えを準備しておくのはとても大事です。しかし、いわゆる回答集を原稿のように作っても、それで十分ということはありません。面接を成功させるためには、さらに重要なこともあるのです。

最低限面接のマナーは守る

たとえ答えが立派でもマナーを守れていない学生は、社会性に乏しいとか人への配慮がないと判断されて、面接で落とされる可能性が高くなります。もちろん、厳しく細かな点まで評価することはありませんので、最低限のマナーくらいは覚えておきましょう。

服装はアイロンをかけて清潔感のあるものとし、靴もきれいにしておきます。入室の場合はドアが閉まっていればノックしてはいることや、着席を勧められてから座る、背筋を伸ばして座るといった点です。また、受け答えはハキハキとするようにして、失礼のない程度に大きな声で話しましょう。敬語を正しく使うということも大事ですので、内容だけでなく言い方にも気を付けます。

答えを述べる時には、気持ちを込めて話すことを心がけて、分からないことがあれば分からないとハッキリと伝えた方が誠実さが伝わります。話を作って嘘を言うことは絶対にしてはいけません。こうしたことは頭では理解できるものの、実際に面接となると緊張して実行できないものです。そのため、前もって何回も予行演習をしておき、雰囲気に慣れておきましょう。また、第三者にマナーなどについて問題ないか指摘してもらうことも大事です。

志望大学に関する医療知識やニュースを確認する

面接を受ける大学についてリサーチをしておきましょう。大学が求める人物像や、得意とする研究ジャンル、医療面での実績などを知っておくと、それに応じた答えを考える助けとなります。大学のホームページや募集要項といったものから情報を得られます。その大学に関わるニュースが入ってきたら、じっくりと確認して内容を把握します。大学によって校風や理念がかなり違うものですので、それに合わせて面接に臨むことで、より面接官の心をつかむことができるでしょう。

4.医学部入試の面接は事前準備が大切

医学部入試には面接が付き物です。人間性や関心事といったたくさんのものが露呈する場となりますので、前もってしっかりと対策と準備をしておくことが大事です。受験勉強で忙しいのは事実ですが、面接対策のための時間もしっかりと取って、良い印象を与えられるような受け答えができるまで準備を徹底して行いましょう。

(情報は2022年7月現在。)

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